高級食パンはもう終わり?!
じゃ、ぱんなり!も終わり?!!(困)
先日、Yahooニュースでこのような記事がアップされていました。
要約すると…
「変な名前の高級食パン店」が話題となったベーカリープロデューサー岸本拓也氏が手掛ける高級食パン店をはじめ、高級食パン店の”顔”とも言える乃が美の「はなれ 鈴鹿販売店」など、相次いで閉店、営業終了に。
本文→https://news.yahoo.co.jp/pickup/6416087
それに対して、ある大手パンメーカー関係者は「”ふわふわで甘い”が特徴の高級食パン。その大半が大量生産をするに適した製法で効率を求める結果、価格が高いのに日持ちしない商品に。材料も特別良いものを使っている訳でもなく、”甘さ”を出すために生クリームやハチミツを多く混ぜ込んでいる」
また、マーケティングアナリストは「そもそも営業する側も、長くビジネスをする気はなかったのではないかと思う。高級な食パンという目新たしい商品で話題を集め、ブームありきで利益を出す、そうしたビジネスモデル」
という内容でした。
詳しくはリンク先の本文を読んでくださいね!
今日は、この記事から感じた私の感想や考えていることを書いてみたいと思います!
少々熱くなるかも知れませんが、ご了承ください〜!笑
先ず、この記事を読んで私もその通りだと思いました。
同意です。
(※記事にもありますが「決して全ての高級食パン専門店に該当するのではなく大半のお店に言えることとして」です。)
変な名前の高級食パン店について
日本各所で次々と高級食パン専門店をオープンしていく岸本氏の活躍をメディアで見ていて、その勢いとオープン後すぐに行列をつくっている様子に凄いなー!と思う反面、お店を継続し発展させていくのは難しいだろうなと思って見ていました。
メディアを使い、原価を下げ、大量につくり販売するという「売るための仕組み」(流行らすための仕組みと言っても良いかも知れません。)には長けてると思いますが、出店する地域や店主のことをどこまで考えてるのかは疑問です。
ビジネスを展開していく上で流行りのものを取り入れて、早いサイクルでどんどん業態を変えながら展開していくやり方もありますし、今のトレンドを感じ取り敏感に反応していく感覚とそれを形にしていくことはとても重要です。
ですが、ことパン屋に関してこのやり方に私は反対です。
なぜ反対なのかと言うと
地域におけるパン屋のあり方に問題を感じるからです。
老若男女問わずパン好きな人って結構多いんですよね。
工場で大量生産されたものではなく、お店のオーブンで毎日焼いてるパンが買える店ができれば、その地域に住むほとんどの人は嬉しいはずなんです。
パンの香りがする街になることは幸せなはずなんです。
機会があれば買って食べようと思うはずなんです。
だから、地域にパン屋ができるということは地域の方の期待も大きいはずなんです。
だから、そんな簡単につぶれちゃダメなんですよ。
つぶしちゃダメなんです!
「継続性について」
地域における期待が大きいだけに出店すると同時に地域に対する責任が発生すると思っています。
一旦オープンすれば「継続性」がとても大事で、すぐにつぶれちゃダメだと私は考えています。
これは流行ってようが、流行っていなくてもです。
記事では「高級食パンブームにかげりが」と書かれていましたが、
このブームはいずれ去ります。
ブームってそういうものですよね。
ブームが去ったら撤退、、、(淋)
個人的には、高級食パンブームはもう終わっていると感じます。
ブームとともに生きていれば、もう終わりにするしかないです。
もしくは、また新しいブームにのっていくか、しか選択肢がない状況です。
じゃ、わたしたちはどうしていけば良いのでしょうか?
パン屋の存在意義
そこで、パン屋って地域にとってどういう存在なんだろう?と考えると、
流行り廃りではなくパン屋はその地域にずっと存在(継続)して、慕われて人が集まる場所。
なので、パン屋は継続することがとても重要だと考えています。
ブームが去った、利益がでなくなったから即閉店となったら、パンを楽しみにしていた地域の方はどうなるのか?と思います。
逆に言うと、それだけパン屋は地域に浸透していかないといけない存在だとも思います。
ぱんなり!も新型コロナの影響もあり、観光地として有名な東福寺への観光客も紅葉のハイシーズンの3週間以外はほとんどいません。
当然、来店数にダイレクトに影響しますし、売上は激減しています。
地域も少子高齢化が進む街で人が活発に動いている街ではありません。
単にビジネスとして利益だけの観点でみれば、即撤退です。
ですが、苦しい状態を踏ん張り頑張ってやっているのは、上記のようにパン屋は継続性が重要で、地域になくてはならないと考えているからです。
そもそも!うちのは高級食パンじゃないんですけど!!
そもそもの話になりますが、
ぱんなり!でつくっている食パンは「高級食パン」ではなく「健幸食パン」です。
なんか、言葉遊びをしているようですが、ちゃんと意味があるんです!
上記のように「高級食パンブームはいずれ去る」とオープン前から考えていました。
一時的なブームにのかった流行り廃りの商品を提供するのではなく、永く愛してもらえるもの、それが地域のためになると考えていました。
と同時に、これからの未来は「健やか」「幸せ」というテーマが益々フォーカスされる時代になるだとうとコロナ前、準備段階で、そのように考えていました。
「美味しいものを食べて会話が生まれて家族が幸せになっていく」
このコンセプトは創業以来変わっていません。
それが地域に永く愛され継続できる店になるだろうと。
そのような新しいカテゴリーの食パンのあり方を提案したくて
「健幸食パン」と名付けました。
なので「健康食パン」とはちょっと意味合いが違います。
(分かりづらいか、、、汗)
だから健幸食パンなんですけど~!
このような想いで開店したものの、それが伝わらずに「健幸食パンって何???高級食パンでもないのに高い!!!そんなんいらんわ〜」と批判をうけたこともしばしばありました。
「価格帯的には、高級食パンの部類に入りますし、原材料も高級食パン(真面目にちゃんとつくっている部類の方ね!)と同等か、それ以上のものを使用しています。」といくら説明をしても「高級食パンでもないのに、なぜそんなに高いんだ!」と言われる始末。。。
私としては、ただ儲けるためにだけパンを売っているのではなく
「健幸という考え方、ライフスタイルを提案していきたい。それがこれからの時代、必ず必要だし、その想いをこの”健幸食パン”に託してるんだ!」と思いながら、歯痒い思いをしてきました。
原材料について
先ほども書いたように、材料に関しては、ちゃんとパンに愛情をもってつくっている高級食パンと同等か、それ以上のものを使用しています。
使用している小麦粉は、食パンをつくるのに最も適していると言われている国内製造の最高級小麦粉を使っています。
それに玄米をブレンドしています。
実は発酵という観点でみれば玄米は小麦粉にとって邪魔者でしかありません。
なので、玄米を小麦粉に混ぜ込んで焼けばOK!という、そんな単純な話ではなく、玄米を炊飯し小麦粉との親和性を保ちながらも完成品として食べやすいように加工して、更にパン生地に適切な状態、量、タイミングで混ぜ込んでいかなけれればなりません。
もち麦もしかり。
もち麦の特徴であるプチプチっとした食感を生かしたいという想いとは逆に焼成することでパンの表面のもち麦は硬い塊になってしまいます。
おじいちゃん、おばあちゃんが食べることを考えると高齢の方って入れ歯の人も多くいらっしゃいますよね。
ガリっ!となって痛っ!!!という入れ歯接着剤のCMを思い出したり、、、
食べやすくするために、もち麦のプチット感は少し損なわれるけれど粒を細かくしたりと、たくさんの工夫があります。
健幸食パンの特徴についてはこちらを参照ください
原材料について詳しく書いています。
このように商品として完成した外見からは特徴を見い出すのは難しいですが、製造工程で随所に工夫をこらしています。
完成品として仕上がるまでの工程には、語り尽くせないほどの背景やストーリーが有ります。
これだけの手間暇をかけてでも、この健幸食パンを届けたいと思って、頑張ってやっています。
中には、高単価で売ってるんだから、儲かっているだろう!みたいなことをおっしゃる方もいますが、前述のように原材料にこだわり、真面目にパンを製造していると利益はほとんで出ません。
それでも、地域に必要とされ、今後の展開のために今は踏ん張ってる感じです。
他のブログでも書いていますが、ぱんなり!は
「地域に根ざした店になり、地域を賑やかにする最初の拠点になること」
を目指しています。
もう無理!だから撤退!!と決断しない理由はこのようなことからです。
頑張ってきた甲斐あってか最近は、地域の方から信頼してもえつつある、受け入れてもらいつつあるな、と感じています。
流行る味?!
食パンの味にも流行り廃りがあると思います。
いわゆる”高級食パン”は非常に甘く感じるものが多いです。
”甘さ”は人にとって感じやすい味覚です。
脳の記憶にも残りやすく、また食べたい!となります。
甘いものには中毒性がありますよね?
ですが、甘い食パンって飽きません??
ぱんなり!に来るお客さんがよく言われるのは、
「高級食パンは、甘すぎて嫌なの〜」と。
ただ甘いだけだと、いずれはその味に飽きてきます。
刺激が強いと感動も大きいですが、長続きはしません。
ぱんなり!の健幸食パンが大切にしているのは、
「一過性の流行にのる味ではなく、継続的に愛用される味」を大切にしています。
高級食パンにありがちな、はちみつや砂糖、クリームをたくさん入れて、菓子パンのような甘さで過剰に自己主張する様な、とんがった味ではなくて
「飽きない味、いつまでも食べていたい味」
を追求しています。
味に関しても永く継続して愛用?愛食?してもらえるよう、こだわっています。
そうすることで、健幸食パンの特徴である「玄米」などの効果効能が生かされることにもつながります。
大切なのは「主人公は食べる人」
提供側が一過性の波に乗り、わかりやすい味という個性を無理に押し付けるものではなく、飽きずに永くお付き合いできる食パンでありたいものです。
昨年の9月からは、この健幸食パンを使ったサンドイッチも商品展開しています。
これについては、また別のブログで私のこだわり!(笑)を紹介したいと思います。
お楽しみに〜
現状、大変ですが頑張りますか〜!!!!!笑
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